この事例の依頼主
女性
相談前の状況
先方の弁護士を通じて不貞行為による慰謝料請求をされてしまった方の相談をお受けいたしました。詳細にお話を伺うと、過去の裁判例等に照らしても、先方からの慰謝料請求は余りに過大であり、請求額の交渉をする必要性が強い案件であると判断しました。
解決への流れ
お話を伺った結果、慰謝料請求の減額交渉について受任することになりました。先方の弁護士と具体的に交渉を始めたのですが、まずは、請求額の根拠について文書で説明を求め、そのうえで、依頼者の方と詳細に対応を検討致しました。そのうえで、一度弁護士会で先方の弁護士と交渉をし、さらに、文書により、当方が考える相当な額及びその根拠をお伝えしました。当初は、請求額と、こちらの考える額に大きな差がありましたが、粘り強く交渉を続けた結果、当初の請求から3分の1以上の減額をした額で合意することができました。
交渉をする際には、裁判になった場合に想定される認容額の見立てが非常に重要となります。その見立てを前提として、正当な額になるよう、粘り強く交渉をしていくことになります。一方で、裁判になって紛争が長期化してしまうのは、依頼者の方にとって、大きな負担となってしまいます。もちろん、一定のけじめをつけることは必要ですが、交渉の段階で和解に至り、依頼者の方が、早く将来に目を向けられるよう、解決することも弁護士の重要な役割であると感じます。