この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
胃石の破砕手術を受けて、約2週間後に腹痛を訴えて再入院し、その約10日後に急性腎不全で亡くなってしまった方の事例です。ご遺族が、死亡のリスクが低い手術であったはずなのに、なぜ急死したのかについての病院の説明に納得できないとのことで、当事務所にご相談にみえられました。
解決への流れ
医療調査の結果、最初に受けた胃石の破砕手術の際に長期にわたって服用していたステロイド剤の投与が中止されたこと、亡くなる3日前にステロイド剤の投与が再開されたこと、急性腎不全の症状がステロイド剤の服用中止に起因する可能性があると考えられることがわかりました。この点を病院へ主張して損害賠償請求を行なったところ、病院側は医療過誤を争うも、示談交渉時点で500万円の解決金による和解の提示をしてきました。しかし、この提示では可決ができないため、ADRを申し立て、病院側から十分な損害賠償金の支払を受けることで解決しました。
医療調査の結果、なぜ急死したのかの原因を把握でき、また、その原因が医療水準に照らして問題があったことから、解決につながりました。適切な医療調査を行うことが大切と考えます。