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日体大・雇い止め訴訟、原告の元教員敗訴
2017年12月13日 18時22分

不当な雇い止めにあったとして日本体育大学の元教員が同大(松浪健四郎理事長)に地位確認を求めた訴訟で、東京地裁は12月13日、請求を棄却した。原告の元教員は控訴する方針。同大は「私ども法人としての主張が認められた」(広報)としている。

元教員は数学講師の和田俊輔氏(31)。判決によると、2012年4月1日〜13年3月31日の1年間、有期雇用の常勤講師として採用され、日体大の付属校で教えていた。雇用契約は13年4月1日と14年4月1日の二度にわたり更新されたが、14年度の更新時に「契約は契約期間満了時に更新しない」との不更新条項が記され、15年3月31日をもって雇い止めとなった。

原告側は、元校長と和田氏が13年6月に会食した際、「無期の講師として採用してあげる。法人にとって必要な存在だ」と言われ、雇用契約が継続する合理的期待があったと主張。ただ判決は「何ら裏付けがなく、私的な場面での上司から部下への労いや激励にすぎないとみる余地がある」、「直ちに雇用継続の合理的期待が基礎付けられるとはいえない」などと退けた。

判決後、和田氏と東京管理職ユニオン、代理人弁護士が東京・霞が関の厚生労働省で会見を開いた。和田氏は「この結果は受け止められない。学校側は謝罪をしてほしい。なぜひどい仕打ちを受けないといけないのか。まだまだこれからやれることはやりたいと考えている。本当に無念です」と述べた。

東京管理職ユニオンによると、他にも日体大を相手取り、元教員の男性が地位確認の訴えを提起している。さらに、過度なパワハラによる精神疾患で自主退職に追い込まれたとして、複数の元教員が慰謝料も求めていく方針という。

(取材:弁護士ドットコムニュース記者 下山祐治)早稲田大卒。国家公務員1種試験合格(法律職)。2007年、農林水産省入省。2010年に朝日新聞社に移り、記者として経済部や富山総局、高松総局で勤務。2017年12月、弁護士ドットコム株式会社に入社。twitter : @Yuji_Shimoyama

(弁護士ドットコムニュース)

不当な雇い止めにあったとして日本体育大学の元教員が同大(松浪健四郎理事長)に地位確認を求めた訴訟で、東京地裁は12月13日、請求を棄却した。原告の元教員は控訴する方針。同大は「私ども法人としての主張が認められた」(広報)としている。

元教員は数学講師の和田俊輔氏(31)。判決によると、2012年4月1日〜13年3月31日の1年間、有期雇用の常勤講師として採用され、日体大の付属校で教えていた。雇用契約は13年4月1日と14年4月1日の二度にわたり更新されたが、14年度の更新時に「契約は契約期間満了時に更新しない」との不更新条項が記され、15年3月31日をもって雇い止めとなった。

原告側は、元校長と和田氏が13年6月に会食した際、「無期の講師として採用してあげる。法人にとって必要な存在だ」と言われ、雇用契約が継続する合理的期待があったと主張。ただ判決は「何ら裏付けがなく、私的な場面での上司から部下への労いや激励にすぎないとみる余地がある」、「直ちに雇用継続の合理的期待が基礎付けられるとはいえない」などと退けた。

判決後、和田氏と東京管理職ユニオン、代理人弁護士が東京・霞が関の厚生労働省で会見を開いた。和田氏は「この結果は受け止められない。学校側は謝罪をしてほしい。なぜひどい仕打ちを受けないといけないのか。まだまだこれからやれることはやりたいと考えている。本当に無念です」と述べた。

東京管理職ユニオンによると、他にも日体大を相手取り、元教員の男性が地位確認の訴えを提起している。さらに、過度なパワハラによる精神疾患で自主退職に追い込まれたとして、複数の元教員が慰謝料も求めていく方針という。

(取材:弁護士ドットコムニュース記者 下山祐治)早稲田大卒。国家公務員1種試験合格(法律職)。2007年、農林水産省入省。2010年に朝日新聞社に移り、記者として経済部や富山総局、高松総局で勤務。2017年12月、弁護士ドットコム株式会社に入社。twitter : @Yuji_Shimoyama

(弁護士ドットコムニュース)

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